相続税の追徴課税とは?計算方法や時効などわかりやすく解説
「相続税が払えない場合、どうしたらよいのだろうか」「相続税を申告するのを失念してしまったのだが、追徴課税を課せられるのだろうか」「親が亡くなった後に多くの土地を所有していることが判明したのだが、相続税が発生するかどうかどのように判断すればよいのだろう」
相続税に関するご相談は多岐にわたります。中でも多くいただくご相談は、「相続税を支払う義務があるにもかかわらず支払い漏れをしてしまった場合、どのようなペナルティが課せられるのか」というものです。
ここでは相続税の追徴課税についてわかりやすくみていきます。
そもそも相続税に関する追徴課税とはなんでしょうか。
追徴課税は、相続税に加算される税金です。
期限を守らずに申告した場合、申告自体を行わなかった場合、あるいはは適正額よりも過少に申告した場合に、税務署から支払いを請求されます。
追徴課税には以下の4種類が存在し、それぞれ支払い条件や加算率が異なります。
〇延滞税
相続開始を把握した日の翌日から10カ月以内に納めなかった場合で、期限日の翌日から発生します。
納付期限の翌日から2カ月を経過する日までは年2.4%、納付期限の翌日から2カ月を経過した日以降は年8.7%の金額が加算されます。
〇無申告加算税
延滞税とともに発生します。
被災した場合など、特別な事情がない限り無申告加算税を免れることはできませんが、納付期限から1カ月以内に納めた場合は免除されます。
自主的に申告した場合は納税額の5%、税務調査による指摘で申告した場合は納税額の15%の金額が加算されます。
〇過少申告加算税
土地や投資信託などの評価価額算定ミスにより、あるべき税額よりも低い税額で申告・納税した場合に、延滞税とともに支払うことになります。
税務調査の指摘で修正申告した場合は追加納付する額の10%、税務調査の通知から調査日までに修正申告した場合は追加納付する額の5%の金額が加算されます。
〇重加算税
意図して相続税を過少に申告した場合や、申告をしなかった場合は、重加算税も納めることになります。
過少申告の場合は追加納付する相続税の35%、無申告の場合は追加納付する相続税の40%が加算されます。
悪質な課税逃れに対する追徴という意味合いが強いです。
また相続税にも時効が存在します。
相続税の時効は申告期限から5年です。
相続発生から10カ月後が申告期限で、5年経つと時効が成立します。
時効が成立すると相続税を徴収する権利が消滅します。
しかし、相続税支払い義務があると知っていたのに支払っていなかった場合や税金逃れのための資産隠しなど、悪意がある場合には時効成立の期間が7年に延長されます。
このように、相続税に関する業務には一定の知識が必要です。
また、考慮しなければならない論点も多く、事業の運営で手一杯の場合はその対応まで手が回りきらないこともあるでしょう。
正しく円滑に相続税対応を行うために、税務の専門家である税理士に相続税業務を依頼するという選択肢も存在します。
一定金額が報酬として発生しますが、税理士に相談する安心感や費用対効果、追徴課税をされない可能性を高めてくれることを考慮すると、そこまで支払う報酬も大きなコストであるとはいえないと思われます。
佐藤税理士事務所では岐阜県を中心に、税務、会計を通じて皆様の成長をサポートさせていただいております。「経営サポート」「確定申告」「相続税」の業務を中心に、幅広い分野の会計・経営・財務に関する支援業務を行い、最適な業績管理体制の構築を目指します。相続税でお困りの皆様や、会計処理の業務支援を必要とされている皆様にも安心してご利用いただけるような事務所を目指し、迅速かつ手厚いフォローをさせていただきますので、相続税の追徴課税でお悩みの皆様はお気軽にご相談ください。
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- 経歴
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平成14年7月税務署(主に法人税調査事務を担当)退官後
平成14年9月佐藤税理士事務所開業
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- 所属団体
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日本税理士連合会(登録番号 95619)
名古屋税理士会 岐阜北支部
日本行政書士連合会(登録番号 03203106号)
岐阜県行政書士会 岐阜支部
事務所概要
名称 | 佐藤税理士事務所 |
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所在地 | 〒501-0222 岐阜県瑞穂市別府722-7 |
TEL | 058-329-5085 |
FAX | 058-329-5086 |
営業時間 | 平日 8:30~17:30(事前予約で時間外も対応可能) |
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